海外でのアパート探し、ハードル高いですよね。
チェックするポイントもおさえながら部屋を決めたけど、住んでみたら予想外のトラブルでまた引越し…
なんて、極力避けたいです。
ここでは快適な部屋で起きた、私のハプニング体験談をご紹介します。
部屋探しの参考にしてもらえたらいいかなぁと思います。
この記事で伝えたいこと
・飲食店近くの住居はネズミが住んでいる可能性あり
・アルトバウ※は隙間がいっぱいあるかもしれない
⇨ 隙間風、明かりが漏れる、ネズミや虫の侵入の可能性あり
※アルトバウとは、第2次世界大戦頃までに建てられた古い建物で、窓が大きい、天井が高い、壁が厚いなどの特徴があります。
ウィーンでの部屋探し方法、チェックポイントについてはこちらの記事にまとめています⇩
【音大生必見】ウィーンでの部屋探し方法とチェックポイント8つ
スポンサーリンク
【ウィーン部屋探し】快適だと思った部屋の落とし穴
ねずみと私の物語
この部屋は約100年以上も前に建てられた石造りの建物の一室だった。
ヨーロッパの伝統的な建物らしく、高い天井、大きな扉や窓がとても魅力的である。
また、ウィーンの古い建物は壁が厚く、新しい建物に比べて防音性が高いことも、音楽家にとっては魅力のひとつだ。
それは私が新しい部屋に住み始めて、約1年が経とうとしているある冬の出来事だった。
夜帰宅して部屋の明かりをつけ、いつものようにソファに座ったその時、
ソファの隙間から何かが飛び出して、一瞬止まって引き返して行った。
………今のは、、、ね、ね、ねず、み……?
そ、そ、そうか、うちって100年以上前の建物だし、隙間いっぱいあるし、外は極寒だから、ちょっと暖を取りに来た感じかな、、
どうせ隙間だらけだし、すぐ出ていくっしょ!
と、半ばお祈り的に都合よく考えてスルー。
(ヤバい状況のフラグを受け入れたくなくて、見て見ぬフリ)
その後しばらく見かけることもなく、
ああ、やっぱりちょっと迷い込んじゃっただけだったかーーよかったよかった。
と、いつも通りソファに座っていると…
向かい側のベットの下の暗闇から、何か、こっち、見て、る……
みーーーてーーーーるぅーーー!!!!
ね、ねずみがこっち見てるやんかーーーーーい!!!!!😱😱😱
(ねずみからも視線て感じるのね)
私が近づくと、ベットの奥からハンガーラックの裏を通り、棚の隙間を通り抜けて、ソファの裏へ!!!
さすがにベットの下にいるのを放置できん、
寝てる時に頭の上を走ってるかもと思ったら…😱😱😱!!!
とは言っても家の中でねずみ見るのは初めてで…
どうやって捕まえるんだこれ。
小学校の和式トイレで水死してるハムスターを思い出す。
部屋の中に、落とし穴的な水たまりなんか作れないし、、
箱的なものを上からパカッと被せて捕まえる?
ねずみは壁に沿って、しかも同じルートを走る習性があるらしい。
部屋の外周を走る走る!!!
私もお菓子の空き缶片手に、追いかけ回す!!!
当然だけども、小さい上にめちゃめちゃすばしっこくて、箸にも棒にもかからない。
後にも先にも、こんなに猫を飼いたいと思ったことはない。
ああ、ネコの手も借りたい。
いや、ネコの手が借りたい。
ああ、わかったよ、極寒の外には追い出さないから、とにかく、寝室からは出て行ってくれ😭!!!
お前のコース取りはわかったぜ!(ミニ四レーサー風)ってな感じでルートを塞ぐと、
引き返して右往左往するねずみ!
扉の外へ何とか追い出すことに成功。
あー助かった、とりあえずこれで安心して寝られる。
そうそう、うちってキッチンの部屋や玄関周りにも隙間いっぱいあるし、そのうち出て行くよね!
とまたもや都合よく解釈して、就寝。
皆が寝静まった深夜。
…………カサ、カサカサッ…カリカリ…
カサッ、ガサッガサ、ガサガサガサガサッ!!!!!!
あまりに大きな物音で目が覚めた。
紙袋を思い切り広げるような大きな音。
ど、どろぼう、、じゃない、よ、ね……?
心拍数が上がるのを感じながら、スマホのライトをつけて、恐る恐る部屋の扉を開ける…
誰も、いない。よかった。
ところが再び大きな物音!!
カサッ、ガサッガサ、ガサガサガサガサッ!!!!!!
音は、非常用の食料を入れている木箱の中から!!!
木箱の中には、非常用のインスタントご飯、おかゆ、わかめご飯、赤飯などが入っている。
アイツか!!!
部屋の明かりをつけると、すでにねずみの姿はなかった。
木箱を開けてみると、
わたしの、わたしの山菜おこわが……😭😭😭
1番食べるのを楽しみにしていた山菜おこわが、ウン◯まみれになって食い荒らされていた…
今、戦いの火蓋は切られた。
(食べ物の恨みは恐ろしい)
グーグル先生いわく、ねずみは、お香の匂い、ミントの匂い、唐辛子が苦手らしい。
マーケットで香辛料、お香、そしてペパーミントオイルを調達した。
唐辛子は匂いが出やすいようにカットし、ストッキングの中にいれて玉を作る。
乾燥させたペパーミントは、プラスチック容器に入れてアイツの通り道にセッティングした。
深夜にトイレに行く際、キッチンの隙間からアジトに走り去るアイツの姿を何度も目撃している。
ルートは把握済みだ。
オーストリア人の友人のアドバイスで、酢を混ぜた水で床一面を水拭きした。
最後に、ペパーミントオイルを混ぜた霧吹きとお香で、手の届かないキッチンの隙間を攻撃した。
それから1週間、ねずみの姿は消えた。
人間様の勝利かと思ったその矢先、今度はキッチンのシンク下から物音…
おかしい、あそこには唐辛子入りのストッキング玉をいくつも仕掛けたはずだ…
扉を開けてみると、ストッキングは食いちぎられ、唐辛子が散乱していた。
グーグル先生ーーー!!唐辛子キライなんじゃないのーーー😭😭😭
隣の炊飯器やミキサーを入れていた引き出しを開けると、アイツの糞尿が散乱していた。
ハーブの力で追い払うなんでヌルいことは止めだ。
私はアイツを捕らえることを決めた。
数日後、ドイツのアマゾンで注文したねずみ捕獲器が届いた。
仕掛けたエサにつられて捕獲器の中に入ると、扉が閉まって出られなくなるタイプの罠だ。
ねずみの罠は色々種類があって、ねずみがその上を歩くと張り付いて動けなくなる粘着シート、電流が流れる板の上に誘い込んで感電させる罠、伝統的なギロチン式、毒エサなどがあるようだ。
この時の私は、アイツを生かしたい、などとは思っていなかった。
ただ、グロテスクな死体を処理することを避けたいという、身勝手な気持ちから、生け捕りの罠を購入した。
日本で販売されている生け捕りの罠には、捕獲後、捕獲器ごと水没させてから処分するように、と書かれているようだった。
ところが、私が購入した捕獲器(英語圏からの輸入品)を開けてみると、その取り扱い説明書には、
“動物に優しい捕獲器”
“捕獲後は公園などに持って行って離しましょう”
“ねずみの長いしっぽが扉に挟まらない、安全な設計になっています”
などと書かれている。
かたや捕まえたら水死させろというのに、
もう一方はねずみの長いしっぽにまで配慮するという差…
世界は広いな、なんて考えつつ、
私は捕獲器にアイツの大好物のピーナッツバターを塗りたくった。
その晩、ねずみは捕獲器のピーナッツバターに興味深々だった。
しかし、さすが警戒心の強いねずみ。そう簡単には中に入らない。
外から前歯で捕獲器を破壊する勢いだ。
隣の部屋からそっと扉をあけて、様子を伺っていたが、
その晩、アイツが罠にかかることはなかった。
家中の食料は、しっかりと戸棚や冷蔵庫に隠し、戸棚の扉にはガムテープを止めた。
もはやアイツだけではなく、私も食料を手にすることができない。
食料がなくなれば、あいつが罠にかかるのも時間の問題…
ある日曜日の昼前、その時は来た。
隣の部屋から、バタン!という待ちに待った音が!!!!!
ルートに仕掛けていた2つ目の罠に、見事にかかっていた。
(ちゃんとしっぽも挟まっていなかった)
嬉しかった。
長い戦いが今、終わったのだ。
これからは、安眠と快適なキッチンドランカーライフが戻って来る。
記念に写真でも撮っておくか、と捕獲器の中のアイツを見ると、
いつかのように、つぶらな瞳で私を見つめている。
(単に危険なものから目を離さない習性)
ああ、やめてくれ、見つめないでくれ…
そう、そうなんだ、コイツ…
かわいいのだ。
私の大切な山菜おこわを食い荒らし、度重なる睡眠妨害、更にはキッチンに糞尿を撒き散らした悪党なのに…
この数日、満足に食べられなくて辛かっただろう、
普段は寝ている昼の時間まで、エサを探し歩いたのだろう、
このままだと飢え死ぬと思って、罠のピーーナッツバターにも手を伸ばしたのだろう…
そんなことを思い、
気づけば罠の空気穴から、私はアイツに米粒を与えていた。
(警戒心の強いねずみが食べるはずもないのだが)
私は紙袋に捕獲器を入れると、ゴム手袋を持って、近くの公園に向かった。
ウィーンの冬の寒さはまだまだ厳しい。
捕獲器を開けると、勢い良く植木の中に走り去っていった。
どうにか生き抜いてくれ、たくましく。
うち以外の場所で。
完。
スポンサーリンク
飲食店近くの住居はネズミが住んでいる可能性あり
屋台のファーストフード店が立ち並ぶ地域や、建物に飲食店が入っている場合、その建物にねずみが住み着いているという可能性はけっこうあると思います。
これまで住んできた部屋の建物内でねずみに遭遇したのはこの時が初めてでした。
このお部屋は建物の2階で、1階にはバーレストランとアジア系のファーストフード店が入っていました。
それ以外にも、屋台や飲食店が立ち並ぶ地域だったので、このような事態になったと思われます。
上記のように、この部屋には至る所に隙間があって、最後までねずみがどこから侵入したのかわかりませんでした。
そのため、あまり具体的な解決案を提案することができないのですが、挙げるとすれば、
・穴があったら塞いでおこう
・食料は冷蔵庫か、扉の閉まる棚や密閉できるガラスビンなどに仕舞おう
・ねずみを見たら気絶しそうな人は、飲食店の入っている建物に住まない、住むとしても上の階を選ぼう
といったところでしょうか。
この話を何人かの友人に話しましたが、部屋にねずみが出た、というような話は聞きませんでした。
オーストリア人の友人も、田舎のおばあちゃんちにはいた、と話していたので、ウィーンでそれほど頻繁にあることではないようです。
そして、ねずみが出てしまった場合には、私はこの捕獲器で捕獲に成功しました。
小型のねずみの場合には、これは優秀な捕獲器なんじゃないかと思います。
せっかくなので、アイツの写真も載せておきます⇩
時々眺めちゃうんですよね、この写真😂
たぶん、クマネズミ(Hausratte)ですかね。
アルトバウは隙間がいっぱいあるかもしれない
自慢じゃないですが、ねずみさんと格闘したお部屋には、こんな感じで隙間があります。
これは玄関の靴箱の中です⇧
(向こうは完全に外)
立派な穴です。
というかもはや、狭間(お城にある銃口の穴)なのかもしれません。(違います)
この投稿をInstagramで見る
玄関の扉の隙間です⇧
電気をつけていると、明かりが漏れます。
ちょっと見にくくて申し訳ないのですが、システムキッチンの隙間です⇧
うちのねずみさんはこの中に巣をつくっていたと思われます。
(幸い繁殖されることなく、1匹だけでした)
隙間風の原因にもなるので、塞げるところは塞いでおきましょう。
快適なはずのお部屋で起きた予想外のハプニングをご紹介しました。
あなたの部屋探し、留学生活に役立ちますように。
以下の記事に、具体的な部屋探しの方法やチェックポイントをまとめています⇩
スポンサーリンク