ウィーン・ミュージカル留学を決意してから準備した6つのこと(後編)

ウィーン留学

 

この記事では、5、6について書いています。
1~4は、ウィーンへのミュージカル留学を決意してから準備したこと(前編)

  1. ドイツ語学校に通う(2012年7月~2013年3月)
  2. 候補の音楽院(留学先)を探す
  3. 師事する先生を探す
  4. 短期留学(2週間 / 2012年11月)
  5. 短期留学(3ヶ月 / 2013年4~6月)
  6. 学生ビザ申請の必要書類を用意(日本 / 2013年7~8月)

 

 

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留学準備5. 短期留学(3ヶ月 / 2013年4~6月)

ここからいよいよ現地での受験、そして長期留学のための生活の準備をはじめます。

観光ビザ(パスポートのみでの滞在)で、問題なく滞在できる上限3ヶ月を利用します。

オーストリアと日本は二国間協定により、ビザなしで6ヶ月の滞在が許可されていますが、経由地の問題や長期ビザ申請前のトラブルを避けるため、3ヶ月の滞在にとどめました。

出発前に、

・往復の航空券
・教授とのプライベートレッスンのスケジュール
・最初の1ヶ月間の滞在先

は決めておきました。

期間が長くなるので、費用を抑えるため、今回はエージェントさんからホームスティ先を紹介してもらいました。

今だったら、airbnbで滞在先を探すのが簡単かもしれません😊

 

 

 

私が短期留学(3ヶ月)中にやったことは以下です。

 

生活のための準備 

①ウィーンの役所で住所登録をする(Meldezettel)

オーストリアでは、観光ビザでの滞在でも、役所に滞在先の住所を届け出る義務があります。
(ホテルなどの宿泊施設に滞在する際は、宿泊先でゲスト名簿に記名するだけで認められます。)

住所のある区役所にパスポート、申請用紙を持って登録しに行きます。
※申請用紙はここからダウンロードできます。大家さんのサインが必要です。

この住所登録票は、語学学校の申し込みや銀行口座の開設、保険の申し込みの際に必要になります。

②現地で携帯電話を使えるようにする

ウィーンはWifiが利用できる場所も比較的ありますが、早めに現地の番号を使えるようにしておいて損はありません。
プリペイド式ではなく、キャリアとの月額契約にはビザが必要になります。

私は現地で中古のスマートフォンを購入し、Orange(現 Drei)SIMカードを入れて使っていました。

③現地の銀行で口座を開設する

パスポートと①の住所登録票があれば開設できました。

生活費、家賃、そしていずれは学費、インターネットや携帯電話の契約などの引き落とし等に必要になるので、早めに開設しておきました。

私はBank Austriaで開設しましたが、オーストリアではErste Bank、Raiffeisen Bankなどが多く使われています。

当時、私は日本からの送金にはゆうちょ銀行を利用していましたが、最近はWise(旧TransferWise)での海外送金が便利です。
(ゆうちょ銀行の送金手数料は2020年から大きく値上がりしていました)

④家探し

ホームスティは最初の1が月だけなので、この間に、翌月から住む部屋を探します。

現地に長く住まれている日本人の音楽家の方を紹介していただき、幸運にも、ウィーンの比較的中心で、音出し可能な小さな部屋を見つけることが出来ました。

 

ウィーンの家探しについては、以下の記事にまとめています⇩
【音大生必見】ウィーンでの部屋探し方法とチェックポイント8つ

 

入試のための準備 

⑤語学学校(週5日 / 3時間)に通う & ドイツ語試験を受ける

私の受験した学校は、入学前にドイツ語能力証明の提出義務はありませんでした。

少しでもプラスの印象になればど、オーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験(ÖSD)を受け、この時点で合格できたA2の証明を提出しました。

私は、ウィーン国立オペラ座の真正面にあるIKIというドイツ語学校に通いました。


講師の方々は皆さん親切で、授業の進め方がある程度統一されており、講師によるバラツキが少なく、授業のクオリティが高いです。

⑥プライベートレッスンで受験準備(ヴォーカル、即興)

前回に引き続き、教授との週1回のプライベートレッスンで、受験に向けて準備を進めました。

今回からは電子辞書を横に置きつつ、自力でレッスンに臨みます!

ヴォーカルに加えて、受験科目とされていた即興演劇の練習もしました。

⑦ダンスの受験準備

前回の滞在時に調べたダンススタジオのオープンクラスで、ジャズダンス、バレエのレッスンを定期的に受けました。

ウィーンのダンススタジオについては、以下の記事にまとめています。

⑧受験用のモノローグを準備、練習

当時、ドイツ語のモノローグを何も知らなかったので、ミュージカル「エリザベート」の台本から、長台詞を抜粋して使いました。

舞台用ドイツ語の発音には、開口母音、閉口母音などの区別があり、これはドイツ語ネイティヴスピーカーがみんな知っているわけではありません。

できれば舞台用ドイツ語の知識のある方からアドバイスをもらったり、音声を録音させてもらえると練習しやすいです。

それが難しければヴォーカルの先生に相談すると、基本的なことは教えてもらえると思います。

⑨受験(2013年6月)

私が受験した際には、30人ほどの受験者がいたと思います。
ほとんどがオーストリア人、ドイツ人で、私の他に現地で会った日本人の方がひとりいました。

まず、バレエ、ジャズダンス審査をグループに分かれて行い、その後個別にヴォーカル、演技審査と続きます。

審査終了から数時間後、

ミュージカル科の主任教授から個別に合格発表が行われました。

結果は、

無事合格!㊗️

日本で音大を卒業してからきた私は、3年生として入学し、2年後の卒業を目指すことになりました。(ミュージカル科は本来4年間のコース)

こうして私は、オーストリアで初めての日本人ミュージカル留学生となります。

⑩入試合格後、学費納入、合格証明書と在学証明書をもらう

この合格証明書と在学証明書が学生ビザ申請に必要になります。

 

留学準備6. 学生ビザ申請の必要書類を用意(日本 / 2013年7~8月)


一度日本に帰国し、ビザ申請に必要な書類を用意します。

学校は9月から始まるので、その前にウィーンに戻り、現地にてビザの申請を行います。

 

こうして私のミュージカル留学がスタートしました。(2013年9月)

 

留学を決めてから、正規留学生になるまで1年3ヶ月でした。

最初はとてつもなく大変そうに思えることも、ひとつずつクリアしていけばたどり着けます。

必死な人を見たら、周りもなんとなく助けてくれたりします。

失敗して気づいて、また失敗して、それでも進んでいけばいいのです。

 

あなたの留学計画の助けになれますように。

 

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