ミュージカル科の授業ってどんなことするの?オーストリア・ウィーン留学

ウィーン留学

本格的にミュージカルを勉強したい、ミュージカル留学に興味があるけど、実際の授業ってどんなことをするんだろう?
ミュージカル科で学ぶメリットは何だろう?

そんなあなたに、

ウィーン音楽院(オーストリア)※ のミュージカル科を卒業した私が、
ミュージカル科の授業内容・全16科目を解説します!

 

 

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【ウィーン音楽院】ミュージカル科の授業内容・全16科目

太字は主要科目です。 

  1. 音楽理論(45分週1回)                 
  2. ソルフェージュ(45分週1回)
  3. ヴォーカル(45分週2回 / 90分週1回)
  4. ジャズダンス(90分週2回)
  5. 演技(30分週1回)
  6. ミュージカル実習(90分週1回)
  7. バレエ(90分週2回)
  8. タップダンス(45分週1回)
  9. フロアバー(90分週1回)
  10. ジャンプ&ターン(90分週1回)
  11. ヴォーカルコーチ(45分週1回)
  12. レトリック(45分週1回)
  13. 即興演劇(45分週1回)
  14. 女声合唱・男声合唱(45分週1回 )
  15. 混声合唱(45分週1回)
  16. ミュージカル史(特別授業)    

こうやって書き出すと結構ボリュームありますね😅
では、ひとつずつ解説していきます!

 

1. 音楽理論(45分週1回)

楽譜の読み方や音楽用語の意味、音階の種類やハーモニーについて学ぶ座学です。

 

2. ソルフェージュ(45分週1回)

音感やリズム感のトレーニングを行う授業です。

 

私は日本で音楽大学を卒業していたので、音楽理論、ソルフェージュは日本での単位を換算し、免除されました。
この免除された時間をドイツ語の勉強の時間に当てることができたので、過去に大卒・短大卒などの学歴がある場合には、学校に確認するとよいです。
その際、ドイツ語または英語での過去の成績証明書が必要になります。
たいていの場合、日本の大学等が直接、英語の成績証明書を発行してくれると思います。

3. ヴォーカル(45分週2回 / 90分週1回)

ミュージカル科の主科のひとつ、マンツーマンの歌のレッスンです。
半年~1年に一度、学校のホールあるいは外部のステージで発表会が行われます。

 

私の先生のクラスでは、ウィーン市内にあるライブバーで、関係者だけでなく、一般のお客さんも入る中で発表会が行われました。

現地で初めての本番で、とても緊張しましたが、貴重な経験でした。

その時の写真(右)と動画(下)です😊

In Austria

 

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4. ジャズダンス(90分週2回)

ミュージカル科の主科のひとつであり、最も重要な踊りの授業です。

1~5のレベル分けがあり、1クラス約15~20人でのグループレッスンです。
年度末の試験結果により、次年度のレベルが決定します。

講師には、長年ミュージカルの舞台で活躍されてきた方や、フォルクス劇場の現役のダンサー、ウィーン国立オペラ歌劇場バレエアカデミーの先生などがいらっしゃいました。

 

私は、日本でのダンス歴が10年ほどあった状態で留学しました。
正直、基礎、正確さ、繊細さなどの点で日本のダンスレベルは高いと思います。
しかし私はこちらで、表現の幅の広さ、自由さ、スケールの大きさにとても違いを感じ、クラスメイトたちからたくさんの刺激を得ることができました。

 

5. 演技(30分週1回)

ミュージカル科の主科のひとつで、主にドイツ語の戯曲を学びます。
基本的には個人レッスンですが、複数人でのディアローク(対話)も行われます。

 

この授業では、まずドイツ語との戦いです。
録音させてもらった先生の発音を繰り返し聴いて、単語の発音とドイツ語の文章のリズム、抑揚を練習しました。

 

6. バレエ(90分週2回)

踊りの基礎トレーニングです。
1~4のレベル分けがあり、ジャズダンス同様、グループレッスンです。

私はウィーン国立歌劇場でバレエダンサーとして活躍されていた先生のクラスでトレーニングしていました。

7. タップダンス(45分週1回)

他のダンスレッスンと同様のグループレッスンです。

 

8. フロアバー(90分週1回)

床に寝た状態で行うバレエのトレーニングで、主に筋トレを行うクラスです。
他のダンスレッスン同様のグループレッスンです。

 

9. ジャンプ&ターン(90分週1回)

踊りのためのジャンプと回転技のテクニックを主に練習するクラスです。

この授業で、技術的な練習を集中的に行うため、ジャズダンスのクラスでは、振り付けや表現に時間を使うことができます。

 

10. ヴォーカルコーチ(45分週1回)

ヴォーカルコーチ(伴奏ピアニスト)によるマンツーマンの歌のレッスンです。

楽譜や作品に適した音楽表現の仕方を中心に、発音や発声など、ピアニストの観点から指導を受けることができます。

 

このレッスンが日本の音大、専門学校等の教育システムとは大きく異なる点です。
ヴォーカルの先生ひとりからの指導ではなく、ヴォーカルコーチの視点も加わることで、生徒はより柔軟に、すばやく問題点に気づき、様々なアプローチで技術や表現を磨いていくことができます。

このヴォーカルコーチはコレペティトールと呼ばれ、オペラ、ミュージカル歌手に音楽稽古をつける専門のピアニストです。

各オペラ、ミュージカル劇場には専属のコレペティトールがおり、そのような基盤のある国だからこそ存在できる、貴重な授業です。

 

11. レトリック(45分週1回)

舞台ドイツ語、舞台での言い回しを学びます。
15~20人のグループレッスンです。

開口、閉口母音、子音の発音の規則を学び、舞台での発音、発声方法を習得するための授業です。

 

12. ミュージカル実習(90分週1回)

歌、ダンス、演技と分けて学んだ技術、表現をひとつにまとめ、完成したひとつのシーンを作り上げる練習をします。
ミュージカル科における最も重要な科目のひとつです。
10~15人ほどのグループレッスンです。

たいていの場合、ヴォーカルのレッスンで練習した曲に、実際に演技、動き、また曲によっては振付をつけていきます。
加えて、ドュエットや複数人でのアンサンブル曲も同様に行います。

ここで完成させたものは、本番のステージやオーディションなどで使うことができます。

 

13. 即興演劇(45分週1回)

台本なしで行う即興の演劇練習で、15~20人のグループレッスンです。

 

ドイツ語ネイティヴに混ざって、準備も予想できない展開についいていくのは本当に大変でした。入学当初は、この授業を何とか切り抜けるのに必死で、言葉がわからない役、赤ちゃん、猫、死人など、思いつく限りやり尽くしました😂

 

14. 女声合唱・男声合唱(45分週1回 )

男声、女声のグループにわかれて、ミュージカルのアンサンブルシーンの合唱や、ミュージカル曲の合唱アレンジなどに取り組む授業です。

 

15. 混声合唱(45分週1回)

ミュージカル科全員で参加する授業です。混声のミュージカルアンサンブルを中心に取り組みます。

 

16. ミュージカル史(特別授業)

資料DVDを見て、レポートをまとめたのち、口頭試験が行われます。

卒業試験の一部です。

 

 

以上、オーストリアのミュージカル科の授業16科目をご紹介しました。

授業とは関係ないのですが、1年に1〜2回程度、TUIというドイツの大手旅行会社が私の学校でオーディションを行っており、大型クルーズ船で上演するショーの歌手とダンサーを募集するものでした。

入学してすぐのタイミングから、こちらでのオーディションの準備の仕方を学んだり、トライできたことも良かった思います。

ここに加えて、最後の2セメスターでは卒業試験に向けた準備が入ってきます。

この卒業試験については、また記事を書きたいと思います。

 

以下の記事にミュージカル科の授業を含む、留学生の1日の流れをまとめています⇩
ミュージカル留学生のある1日のスケジュール【体験談】

 

 

あなたの選択肢を増やす助けになりますように。

 

 

※ウィーン音楽院(VIenna Konservatorium)ミュージカル科は、
2016年よりAMP(International academy of music and performing arts Vienna)ミュージカル科となりました。授業カリキュラムが変更になっている部分もありますので、最新の詳細情報は問い合わせが必要です。

ウィーンのミュージカルが学べる学校については、こちらの記事にまとめています⇩
ウィーンでミュージカルが学べる学校【ビザ情報】& ダンススタジオ11選

 

 

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